Britain’s Got Talentで学ぶ文法

みなさんは、一芸を披露する公開オーディション番組Britain’s Got Talentを見たことはありますか?数年前にユリアン・レトリーバーさんが出演して話題になりましたね。そして、先日、とにかく明るい安村さんが出演されていました。ユリアンさんの時も話題になっていたことから中学生に動画を紹介したので、今回も一緒に見てみました。生きた英語を学べることもそうですし、日本のコメディアンの方が海外で笑いをとれるというのも興味深いですね。

特に私が子どもたちに注目してほしかったたところは、英語と日本語の違いです。とにかく明るい安村さんの芸はご存じですか?安村さんの肌の色に近いベージュ色の水着のみ履いた状態で、安村さんはコミカルな動きで色々なポーズを取ります。お腹が大きいこともあり、ポーズによっては水着が隠れてしまい、まるで何も着ていないかのように見えてしまいます。そして「安心してください。履いてますよ。」と決め台詞を言って、見ている人の笑いを誘います(´∀`)
この決め台詞である「安心してください。履いてますよ。」を、そのまま文字通りに英語に訳す

「Don’t worry. I’m wearing.」

となります。安村さんもそのように言っていましたね。

ここで面白いのは、
・「履いていますよ」を「 I’m wearing.」と英訳している
→英語には主語が必要なので、主語の「I」をしっかりと補っています。「誰が?」履いているのかということが明確になります。

審査員の方が、「pants!」と合いの手を入れている
→「 I’m wearing.」だと、「私は履いています」
では、「何を(履いている)?」の部分、目的語がない状態となります。これは安村さんが意図されていたのか分かりませんが、うまいこと審査員の方が「pants!」と補うことで英文が完成しています。会場も「pants!」と合いの手を入れることで一体感が生まれ、かなり盛り上がっていました。

ここから学べることは、

・「何を?」の部分がないと意味不明な文ができることがある
・日本語では主語がなくても伝わることが多いけれど、英語はそうはいかない

「誰がしたの?」「なにを?」を意識してもらえるようにその後のレッスンでもしつこく言ってみました。英語でどのように表現すればよいのかわからない時、自分で翻訳機能を使うこともあると思います。主語「誰がしたの?」や目的語「なにを?」をあらかじめ日本語で補ってから調べないと、意味のわからない英語になっていたりします。今回はそういうことも意識してもらえるとても良い機会となりました♪